『マインドマップ超入門』

 

マインドマップに少し触れたときに、ちょっと合わないな、と思った。
今回、改めて学び直そうと思って本を探したら、
まさかの、発明者ご本人の本に遭遇。

すでにご存知の方も多いだろうから、この本を読んだ感想程度に書いておく。

 

発明者の語りだと、なんとなく納得。
なんというか、ご本人の肌感覚が伝わってくるというか。

なぜ他の図ではなくマインドマップなのか?
なぜブランチをうねうねと曲線で描くのか?
なぜカラフルに描くのか?

この本を開いて、これらの疑問が疑問のままであれば、
別のツールを使ったほうがいいかもしれない。

 

ちなみに、私がマインドマップを便利だと思ったのは、
基本通りではないが柔らかい樹形図のような描画ができるツールを使ったときだった。
つまり私にとってはマインドマップ ”もどき” で充分らしい。
その意味では、この本を読んで「なるほど」と思ったものの、
「それがわかりやすいのは個人差あるかも?」と思っている。

 

「なぜフレーズより単語のほうが有効か」(p.48)を見たときは、
ブランチの上に書くのは単語というのは、英語圏ならではかもしれないと思った。
英文は単語を並べるのだから、その中から1つ大切なものを選んで書く。
日本語は助詞などでつながって文になっているから、単語だけ切り出すのが少しつらい。

 

「マインドマップは21世紀のノート術」と題された序文は、とても腑に落ちた。(p.2)

 文章や箇条書きでノートを取る方法は産業革命の時代に一般化した。このノートの取り方には、工場での流れ作業や軍隊の発展において必要不可欠だった「厳密さ」や「線形化」が反映されている。当時の思考法もまた「白か黒か」という単純なものもだった。
こうした19世紀的な単純な方法論は、情報と知識があふれる現代にふさわしくない。今必要とされているのは迅速かつ柔軟な思考力なのだ。

確かに、インターネットのような網目状の連結にも似ている。今どきのツールかもしれない。
実際に後輩に紹介したところ、考えや調べたことをまとめやすいと大変喜んでいた。

 

他の本で、BOI(Basic Ordering Idears)を中心の絵(セントラル・イメージ)のことだと
説明していた間違いに気づいた。
正しくは、メイン・ブランチ(最初の太い枝)の上に書く言葉のこと。

マインドマップが誕生してまだ10年ほどにもかかわらず、
すでに一人歩きしてしまっているあたり、
その本質は伝わりにくいのかもしれないと思った。

 

 

マインドマップ超入門 (トニー・ブザン天才養成講座) (トニー・ブザンのマインドマップ)
トニー・ブザン (著), 近田 美季子 (監修, 翻訳)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2008/12/20)

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