『お金になる「頭の使い方」』

タイトルからいくと起業・副業の本、
読んでみると、どちらかというとお金の本かな、という本。

 

筆者は放送作家に始まり、企業や各省庁(!)のプロジェクトにも関わるプロデューサー。

映画『オーシャンズ11』を例えに語られる、これからの時代に求められる人材像。
1000万円で1000人の会員を獲得するマネタイズの手法。
借金が雪だるま式なら、利益も同じはず!
…といった序章から、話が面白い。

宝くじ当選などで大金を手にしても不幸になる、という話も、お金の本ではよく見かけるが、
100万円を制限時間内に使い切ってください、というテレビ番組を企画・演出した『百萬男』の話は驚いた。

お金に対するあこがれと、戸惑い。日本人のこの矛盾した不思議な金銭感覚がどこからきているのかを知りたくて、(後略)(p.30)

「こんなことをしたら面白いだろう」ではない。
「自分の見てみたいものを、いかに出費なく、むしろ収入付きで実現するか」という発想。

 

ただ、具体的に真似ができるか、というと…ハウツー本ではない。
その、説教臭さのないところが、また良いのだが。

いかにして人脈を作っていくか、
ブランド物を身に付けるメリットは何か、といった、
仕事を依頼されたり、うまく回したりするための基本姿勢は述べられている。

・お金は自分の「あこがれ」に使うべき
・コスパの高さは他人にも感動を与えてくれる

小見出しだけ拾うとこの本の良さが伝わらないが、本当に面白い。
ぜひ、試し読みだけでもいいので本文を読んでいただきたい。
筆者のリアルな体験を追体験できてわくわくする。

うまくいった企画の話などは、どうしたらそんな発想ができるようになるのか、
(訓練方法は少し書いてあるが)もっと具体的に知りたくなる。
マインドを学び取って「そうか!」と思って真似できれば、起業や副業の参考になるかもしれないが、
読み取れないとただの自慢話に思えてしまうかもしれない。

素直に読むことができれば、むしろ、
「お金をどう使うか」
「お金とはどう使うと活きるものか」
を教えられる。
ひいては
「お金を使ってあなたはどう生きたいか?」
を問われる気がした。

 

その意味では、タイトルからは離れるが、
起業や副業で頭をお金に変えようという人だけでなく、
周囲と楽しく生きて行きたい人、
楽しく一緒に生きて行ける人たちと出逢いたい人、に
広く参考になる本だろう。

 

 

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『お金になる「頭の使い方」 (PHPビジネス新書)』
おち まさと (著) 、PHP研究所 (2013/3/20)

 

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