『革命のファンファーレ』

最近あまりお笑い番組を見ていなかったので、
西野亮廣さんのお名前は
「芸人さんがものすごいクオリティの絵本を作った」というニュースと
「それがものすごく批判されてるらしい」というニュースで知った。

クラウドファンディングだ、というのも同時に知ったので、
批判する気はなく、どうやったのかな、と思いつつも、
ちらっと、「炎上商法なんだろうか?」とも思っていた。

だから、西野さんの主張をきちんと読みたいと思っていた。

この本は、タイトルからはわからないが、
まさに、その絵本『えんとつ町のプペル』を、
どうやって作ったか、そしてどうやって売ったか、
その一部始終が語られている。

まず、
絵本を分業制で作った理由。
むしろ、
絵本が今まで分業制でできなかった理由。

一言で言えば、「売上が見込めないから」。

1万部売れれば大ベストセラーという絵本市場では、
分業制にしてスタッフにギャランティーを支払うことは難しい。

よって、資金さえ集められれば、分業制で絵本が作れる。
ということでクラウドファンディング。

…なんとも、筋の通った話だ。

そして、
テレビで有名なタレントでも、
クラウドファンディングでお金が集められるわけではない、
という事実。

テレビで有名なタレントの多くは
スポンサーからお金をもらっている「認知タレント」であって、
ファンが直接お金を出している「人気タレント」ではない。

…確かに。

お金は信用を数値化したものであり、
クラウドファンディングは信用をお金化する装置、
という説明も、腑に落ちる。

こんな生き方もあるよ、というのを示すのが「芸人」という、
西野さんの定義からすれば、確かに彼は芸人だ。

本書の後半は更に、古い常識に縛られている人には耳の痛い話が続く。
勇気のある方は、新時代の幕開けをお読みください。
革命のファンファーレは、すでに鳴り響いている。

革命のファンファーレ 現代のお金と広告
西野 亮廣 (著)
幻冬舎 (2017/10/4)

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